お久しぶりです。沖縄から帰ってきてから、横浜ジャズプロムナード、葉加瀬ツアー、松本圭司セッションと、色々ありましたが、葉加瀬ツアーぐらいから丁度1週間ずっと風邪をひいておりました。もう治りました。と思います。です。やはり気候の急激な変化には気をつけなければいけません。
今日はお休みだったのですが、数年に一度の大事な行事、運転免許の更新へ行って参りました。免許無いと仕事になりませんからね。皆さんもうとっくにお忘れだと思いますが、去年の9月、某ツアーで高崎へ向かう途中、覆面パトカーに捕まって免停になったので、今回の更新では2時間の講習をうけなくてはいけません。それがきまりらしいのです。
免許試験場にはなんだかんだで年に1度は来ているような気がするんですが、相変わらず不思議な場所です。年齢も性別も職業もバラバラな人々がかなりの人数、殆どみんな1人で来ていて、それぞれ自分の世界に閉じこもるので、しーんとしています。こんなに殺伐とした場所、そう無いと思うんですけど。そんななか、売店や食堂のおばちゃんの笑顔が心に染みます。講習が始まる前に食べたカツカレー、おいしかったです。想像以上に立派なカツでした。向かいの人が食べていたコロッケ定食もおいしそうだった・・。
講師の方も皆さん優しそうなんですが、講習は何しろきっちり2時間でかなり広範囲にわたって話さなくてはいけないので、しゃべり方は聞き取れるぎりぎりまで高速化かつ簡略化されています。初めのうちは一生懸命聞き取ろうとするのですが、だんだん頭がぼんやりしてきて、そのうち何を言われているのか全然分からなくなってきます。はっと気がつくと、講師が持っている冊子と全然違う冊子を開いていたりします。そう、講習が始まる前に渡される本は3冊もあるので、集中していないと、今どの本のどのページの話をしているのか、全然分からなくなってしまうのです。殆どの人が落ちこぼれた頃、10分間の休憩がやってきます。
2時間目は、安全運転の自己診断をしたあと、交通安全教育ビデオをみました。ビデオが始まると、怒濤の講義から解放されたためか何となく教室内の空気が一瞬ゆるむんですが、油断は禁物です。悲しげなギターのアルペジオ。そしてさだまさしが歌い始めます。夜の住宅街を眠そうに運転する主人公(永島敏行)。すでにかなり危険な雰囲気です。曲の途中で主人公がカーラジオのスイッチを切り、そこから物語は始まります。迫真の演技。引き込まれます。自分の身にこんな事が起こったらと思うと、ぞっとします。ドラマのエンディングが近づいてきた頃、またさだまさしが出てきます。挿入歌のタイトルは「償い」だそうです。歌詞はドラマの内容そのままで、事故を起こした人とその家族が、何もかも失って必死で働いている画と共に流れるので、たまったものではありません。ビデオを見終わって新しい免許を受け取る頃には、やりきれない思いでいっぱいになります。本当にこの免許を受け取る覚悟が自分にあるのか。うしろめたくなります。もう怖くて運転できません。誰かかわりに運転して。